「目指せ甲子園」の夢を本気で叶えたい!その勝負の場所として選んだ所が県外の高校だった。

「高校のスカウトが毎年必ず選手を見に来てくれている」

「チームからこれまでに何人も先輩が行っている」

「同級生が一緒だから心強い」

このような高校へ進学する場合は、情報交換がしやすい環境にあるので、心強いですよね。

逆に、こんな場合はどうでしょう?

「これまでパイプがなかった高校へ、チームから最初の一人として進学する」

「暫くチームから選手が進学していない高校に行くので先輩がいない」

「チームメイトで同じ高校へ行く選手がいない」

いわゆる「たった一人で進学をする」場合です。

15歳で親元を離れ、これまでと全く違う集団生活の環境へ一人で飛び込んでいく訳ですから、かなり勇気が必要だと思いますし、決めるまでの心の葛藤もあったことでしょう。

かくゆう我が家の息子も、チームから最初の一人として親戚も友達もいない環境へ飛び込んでいった経験があります。

今回は「高校野球で寮生活をする選手の親必見|一人で進学する際のポイント」について、我が家の実体験を交えながらお話しをしていきたいと思います。

高校野球の寮生活は中学時代のチームメイトがいなくても気にしない

県外の高校に進学をして「目指せ甲子園」の夢を実現させる!と決心したものの。我が家の息子の時は、正直不安な気持ちでいっぱいでした。

なぜなら、全くの初めての経験で、しかも同じ学校の人が先輩にも同級生にもいない。更に親戚も友達もいない場所でだったからです。

そのような状況の中、どんな方法で不安な気持ちを払拭していったかお伝えしたいと思います。

息子が通っていた高校は、入試の前日に会場見学が出来る高校でした。

会場見学は必須ではありませんでしたが、息子と私は、念には念を入れ入試会場へと足を運びました。

その時に、同じように見学に来ていた一人の選手Aくんと出会います。

息子は勇気を振り絞ってAくんに声をかけます「家はどこ?」

今考えれば、土地勘も全くない地名を聞いてもどの辺りかもさっぱりわからない状態なのに何故その質問なのか疑問です。

息子は、Aくんがどこに住んでいるかというより「話せる仲間がほしかった」んです。

なんとかそのキッカケを作ろうと必死だったのかもしれません。

どんな些細なことでも、行動することにより開けていく道はあります。

新しい生活に慣れていく為の第一歩が「家はどこ?」と聞くことだったのでしょう(笑)

この時の経験から、入試の時にこれからチームメイトになるであろう選手に声をかけてみることをおすすめします。

後に、その選手とは寮で同じ部屋になり唯一無二の友達となって、卒業した今では家族ぐるみのお付き合いをしています。

高校野球の寮生活をする選手の親は地元の父兄と交流を深めよう!

入学してすぐ、野球部の保護者会主催の1年生歓迎会がありました。右も左もわからない、先輩もいない状況は選手である息子はもちろん親にとっても不安です。

「わからなくてもとにかく参加」新しいことに取り組む時に不安になるのは誰でも同じ。

そのように自分に言い聞かせました。

「息子が決めた道なのだから、私は精一杯応援していこう」その為に今出来ること、「こちらから声をかけて挨拶をしてみること」でした。

保護者会主催の1年生歓迎会で主人の隣に座ったお父さんは、学校から15分程の所に住んでいる地元のご父兄さんでした。

このお父さんには後に息子が困っている時に、助けていただいたことがあります。

グローブの紐が切れてしまい、スポーツ店がどこにあるかもわからない状況の時に車でお店に連れていって迅速に対応してくださいました。

今でもその方とは交流が続いていて、息子の進学先の町は第二の故郷のようになっています。

このように自分から「新しい環境に溶け込もう」とする気持ちがあれば、たった一人で入学しても、不安を消し去り乗り越えていくことが可能となります。

「一歩踏み出す勇気」そこから始まる新しい未来は、将来忘れることのない宝物となるでしょう。

高校野球の寮生活は持ちつ持たれつの関係が上手くいく

息子の学年では私が住んでいる県から入学した選手は4人でした。

先輩も同期もいない状況で入部していますので、先輩がおられるチームのお母さんからいただける情報は、本当にありがたかったです。

高校にもよりますが、息子が通っていた高校は、子どもの写真を撮影することはとくに禁止されておりませんでした。ですので、その時に試合に行っていた父兄が、写真を撮影してくださいました。

とくに県外から来ている選手は親が頻繁に行き来できないことがわかっておりますので、写真をたくさん撮影してくれて送ってくださいました。

1年生の時は、おもいきって寮生活をさせたものの、やっぱり寂しい気持ちがあり、「今頃どうしているかな?」と、もの思いにふけることもありました。

そんな時、送ってくれた写真を眺めながら「息子も新しい環境で頑張っているんだから、私も頑張らないと」と心の中で呟き鼓舞したのを覚えています。

逆に遠征で来ている時は、私は練習試合の球場に積極的に出向きました。そして、来ることが出来なかった地元の父兄の息子さんを中心に撮影し、写真や動画を送っておりました。

このように、持ちつ持たれつの関係から交流が深まり、卒業する頃には「この学校で、この仲間と出会えて本当によかった」と思えるような関係になっていました。

県外の高校へチームから最初の一人として進学した長男から、親も多くのことを学ばせてもらえました。そして、一番の喜びは親子ともども良い仲間に出会えたことです。

まとめ

今回は「高校野球で寮生活をする選手の親必見|一人で進学する際のポイントを実体験で解説!」についてお話ししました。

・中学時代のチームメイトがいない環境では、自分から積極的に話しかけるようにすることで、新しい環境に馴染むことができる。

・高校野球で寮生活をする選手の親は、地元の父兄との交流を大切にすることで、不安な気持ちを消し去り乗り越えていくことができる

・高校野球の寮生活は、持ちつ持たれつの関係を大切にすることから、より良い人間関係を構築することができる

その後、我が家が中学野球のチームから最初の一人となったことで開けた未来は、今では後輩が何人も続く進路になっています。