来年の春から地元を離れ寮生活をしながら野球で進学することを決めた選手のご家庭は、初めてのことだと入寮までの期間、どのようなことに意識しながら生活をすればいいか戸惑いますよね。

環境が全く変わる訳ですから、これまでの生活習慣では対応できないことも出てくるでしょう。

入寮してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しない為に、今から少し心がけを変えることで乗り越えられることもあります。

今回は「高校野球で寮生活をする人必見!入寮前にやっておくべき3つのポイント」についてお話ししたいと思います。

高校野球の寮生活は時間との勝負

寮生活は集団生活です。多くの選手と寝食を共にすることとなります。ですので決められた時間内にやるべきことを終わらせないといけません。

例えばお風呂の時間。一人〇分以内と決められている場合があります。時間を決めて手早く済ませないと最後のほうに回ってくる選手がいつまでも自分の番が来ないということになりかねません。

洗濯に関しても同様です。寮の規模によって置いてある洗濯機の数にも差があると思いますが、基本全て自分のことは自分でしなければいけません。

最近は、先輩の洗濯物を1年生が洗うという習慣は、なくなってきている学校は増えています。私の息子は二人とも寮生活でしたが、入寮から退寮まで洗濯は自分で行っていたと言っています。

掃除も学年混同の班が組まれローテーションで行っていたとのことです。学校によってルールもさまざまだと思いますが「決められた時間にやるべきことをきっちりこなす」ことに変わりはありません。

家で過ごしている時のように、自分が思うとおりに時間を使うことは難しくなります。誰かが代わりにやってくれることもないと思っておきましょう。

高校野球の寮生活は自分から動く習慣をつける

決められた時間に決められたことをこなしていく過程では、もちろんなかなか終わらないことも出てくると思います。そんな時に、自分のことだけを考えて行動するのではなく周囲の状況にも目を向けるようにしましょう。

例えば班で掃除を行っている時に、自分の持ち場は終わっていても、まだ終わっていない場所があれば協力して時間内に終われるように自分から動く。このように周囲への配慮を心掛けることで、相手への思いやりや感謝の気持ちを学ぶことも出来ます。

「ちょっとした心遣い」が習慣になることで生まれるチームワークは、野球のプレーの中でも活きてきます。

高校野球の寮生活は礼儀と感謝を忘れない

「高校では寮のある学校で野球をしたい」もちろん本人の意思は最優先ですが、地元を離れて寮生活を行うという決断は、選手本人だけで決められるものではありません。親の許可、協力は不可欠になります。

協力の内容もさまざまです。金銭的な協力はもちろん、いつも見守り応援してくれるのも親です。幼い時からずっと変わらず、いい時も悪い時も応援してくれる人「それが親」なのです。

15歳にして初めて親元を離れて気づくことも多いと思います。「自分はこんなにも支えてもらっていたんだ!」と。

寮生活を送ることが出来る自分を当然のことと思わず、感謝の気持ちを持って行動するように心がけましょう。

また、寮生活を行っていく上でも、さまざまな人の協力のもと成り立っていることを忘れてはいけません。

監督、コーチをはじめ指導に関わってくださる方。学校の先生方。寮監、寮母さんなど寮生活を支えてくださる方。いつも応援してくださる地域の方への挨拶は、日頃の感謝の気持ちを伝える上でも自分から率先して行うようにしましょう。

まとめ

今回は「高校野球で寮生活をする人必見!入寮前にやっておくべき3つのポイント」についてお話ししました。

・高校野球の寮生活は、決められた時間内にやるべきことを行わなければなりません。時間内に終えることが出来ないと次の行動に影響するのはもちろん、待っている人にも迷惑をかけてしまいます。自分だけで動いているのではない。集団の中で動いていることを意識して行動するように心がけましょう。

・高校野球の寮生活は周囲への気配りも忘れてはいけません。自分から率先して動くこと。その積み重ねにより、より強固なチームワークを築くことが出来ます。

・高校野球の寮生活は自分一人では成り立ちません。協力してくださる方が周囲にいてくれるからこそ、おもいっきりプレーが出来るのです。

高校での寮生活の期間は、長い人生の中ではほんの一時期にすぎないかもしれません。しかし、その時に経験した内容は、大人になってからも忘れることができない程、充実した毎日になると思います。

私も今携わっているチームの中でも、学生時代に寮生活を経験した指導者やお父さん方からお話しを聞く機会が多いのですが、やはり「良いことも悪いことも含め、寮生活の3年間は一生忘れることの出来ない経験だった」と話しています。

これから過ごすことになる寮生活に、期待と不安の気持ちもあるかと思いますが、勝負をすると決めた場所でチームメイトと共に協力し、貴重な三年間をおもいっきり過ごしていただきたいと思います。