「目指せ甲子園」の夢を叶える!その為に中学硬式野球のクラブチームに所属して野球をする。

冬の時期には、中学硬式野球の体験会を行うチームがとても多いです。

上記のような、志を持って体験練習に参加をする小学6年生をこれまでに何人も見てきました。

いわゆる少年野球の所属チームの中では主力として活躍をしているような選手です。

あなたのお子さんが甲子園に出たい一心で硬式野球のチームに所属したのに、 中学1年の冬にはそのチームを去ってしまうというケースが非常に多いです。



もしあなたのお子さんにその傾向があるなら、手遅れになる前に「コミュニケーション」をとりましょう。



 ・なぜチームを退団したいと思うのか?



その理由をきちんと聞くことで、チームを退団・継続といったどちらの方向に進むのがベストなのか歩み寄っていきましょう。



今回の記事では、私が実際に経験した体験から「具体的な解決策」をお届けしていきます!

万が一、同様の事例に対峙したときの対処法として覚えておいていただければと思います。 

中学硬式野球を辞める決断をした選手の具体例

中学硬式野球を辞める決断をするに至るまでには、お子さんは相当な心の葛藤を抱えています。

これからお伝えする内容は、悩んでいる選手によく見られる実例です。

そこにはこのような5つの事例があります。

  1. 今のままではレギュラーになれない
  2. 本当に行きたい高校の推薦をもらえそうにない
  3. 練習についていけない
  4. 選手同士のトラブル
  5. 親の過剰な期待が苦しくなった

1. 今のままではレギュラーになれない

甲子園に出場するような高校とのパイプを多く持っているチームの場合、入団してくる選手も当然ながら技術力が申し分なく意識が高い選手が集まってきます。

チームメイトでありながら、切磋琢磨して成長していく為のライバルでもあります。

自分のポジションと被る選手が何人もいる訳ですから、そこには競争があります。

今、チーム内で自分がどのような立場に君臨しているかは、練習試合の選手起用を見れば、ある程度予想がつきます。

Aチームと呼ばれるレギュラー陣が集まっている試合に出場しているのか?その中でスタメン出場している選手なのか?

当然、出場機会に恵まれている選手とそうでない選手では、回ってくるチャンスの数も違ってきます。

それは、実際にプレーしている選手自身が一番感じることなので、そこで「このままではレギュラーになれない。

このままこのチームにいても、出場機会に恵まれないかもしれない」そのように感じ、チームを移籍し環境を変えることで再度チャンスを掴もうとする場合です。

移籍をしたからといって必ずしも自分の思う通りになる保証はありませんが、環境を変えて心機一転頑張っていきたい選手に見られる例です。

お子さん自身が前向きな気持ちで環境を変えたいと言っているのであれば、その前提で他チームの体験入部に参加してみるのもありだと思います。

2.本当に行きたい高校の推薦をもらえそうにない

行きたい高校がある。そこで甲子園を目指して頑張りたい!

その為に中学硬式野球の道を選んだ。その選択は間違っていないと思いたい。

しかし、同じポジションのあの選手より出場機会に恵まれていない。

勝負する場所で勝負出来ていない。それでは、高校のスカウトに声をかけてもらうどころの話ではないかもしれない…

入団してまもなく1年になろうとする時期には、こうした心の迷いが出てくる選手も多く見られます。

確かに、所属しているチームに自分が目指す高校に進学している選手がいる場合、パイプがあるといっても間違いないと思います。

しかし、パイプがあるのとその高校へ進学できるかは話が違ってきます。

高校側も推薦枠をある程度絞っているような場合は多々あり、その基準に満たす選手であるか否かを、中学硬式野球チームの訪問や指導者同士の話によって、スカウトする選手を絞ってきます。

「自分がその中に入っているのか?今のままでは難しいかもしれない」そう感じた時に、他のチームへの移籍を考えるきっかけとなる場合です。

この場合は、移籍を検討するチームに志望校へのパイプがあるかも事前に調べておく必要があります。

移籍した先で、パイプがない場合でも、進学することは可能ですが、やはり良い条件での入部を目指すのであれば、チームとのパイプは重要な要素になってきます。

3.練習についていけない

中学硬式野球のクラブチームに入部したものの、他の選手とのレベルの違いを感じて「この環境で頑張っていくことは自分には厳しいかもしれない」と判断をした場合です。

多くの中学硬式野球のクラブチームの場合、土日の練習以外に平日練習もある場合もあります。

一緒に練習していても、ライバルのあの選手に追いつけるような気がしない。

練習試合にすら出れない状況が続くと当然モチベーションも続かなくなってしまいます。

「俺は何の為に野球をやっているのだろう。あんなに好きだった野球を楽しめなくなってしまっている」と…

練習に参加すること自体が億劫になってしまって退団をしてしまうという例です。

そのような場合、環境を変えて中学校の野球部に所属をして続ける道を選択したり、場合によっては野球そのものを辞めてしまう選手もいます。

お子さんの気持ちが「とにかく上を目指すより、野球そのものを楽しみたい。嫌いになってしまう前に環境を変えたい」という気持ちが本当に強い場合は、その気持ちを優先させてあげてください。

逆に「レベルの高い今の環境でも、ついていきたい!卒団まで頑張っていきたい」こんな気持ちがお子さんにあれば、引き続きチームに残り応援してあげてほしいと思います。

4.選手同士のトラブル

指導者や親が見ていない所で行われていて、なかなか気づきにくい場合もありますが、選手のいじめによってチームを去ってしまう場合です。

当然、そのようなことが起きないようにチームとしても保護者間でも注意を払っていく必要があります。

中学生ともなると当事者の選手がその事実を親や指導者に知られないようにしたり、周囲の選手もその事実を気付かれないように行うという陰湿ないじめです。

しかし、必ずシグナルはあります。

以前とは様子が違う。これまでのように野球のモチベーションが続いていないように感じる。そんな場合は、練習の合間の休憩時間や帰る前の様子をよく観察してみてください。

これまで一緒に行動していた仲間と別行動をとり一人でいることが多くなったりしていませんか?

そんな場合、一人で悩み苦しんでいるかもしれません。

それに気づいてあげられる、そして心から応援をし、力になってあげられる存在はお母さんあなたなのです。

5.親の過剰な期待が苦しくなった

「親は毎月自分の為に高いお金を払って野球を続けさせてくれている。なんとかその期待に応えなければ」

「文武両道の高校への進学は今は当然!と親に口うるさく言われているが、勉強のほうが追い付いていない」

「家に帰ってからも、今日の試合の結果に対してお父さんから細かく言われる」

とくに最近結果を残せていない選手であれば、上記のようなプレッシャーを感じながら、野球を続けている場合があります。

常にいい結果を残し続けていくことは、本当に困難を極めます。そんな中でも一生懸命頑張っているのです。

しかし、その頑張りが実を結ばない日々が続くと「他の選手と差が出来るばかりで、俺はもうこれ以上頑張っても上手くならないかもしれない。

お父さんは甲子園に出場できるような強豪校への進学を見据えている。この先どうすればいいかわからなくなった」と…

こんなふうに悩み、耐えきれなくなって、野球に行くのが辛くなってしまった選手です。

お子さんが悩んでいる姿を間近で見て、支えているお母さんも本当に辛いと思います。

人は成功体験の積み重ねにより、前向きに頑張る力を得ることができます。

それが出来ていない状況ですから、まずは「自信を取り戻してあげること」に注力してください。

今の環境では難しいようでしたら、お子さんの気持ちを汲んだ上で移籍を検討するのもありだと思います。気持ちが前向きに向かうような場所で、再チャレンジする選択肢を視野に入れてください。

自信を失っている状況ですから、「とにかく頑張れ!」の励ましは、かえって逆効果になってしまいます。いままで精一杯頑張っているのです。ですので、とにかくお子さんの考えをよく聞いてあげてください。

その上で、お子さんが進むべき道を一緒に考えてほしいと思います。

本当に辛い時だからこそ、寄り添い話を聞いてあげることがとても大切です。

まとめ

今回は、中学硬式野球を辞める決断をした選手の本当の理由についてお話ししました。

・今のままではレギュラーになれないと考えている場合、 お子さん自身が前向きな気持ちで環境を変えたいと言っているのであれば、移籍を視野に他チームの体験入部に参加し、再度検討する。

・本当に行きたい高校の推薦をもらえそうにない場合、移籍を検討するチームに志望校へのパイプがあるか事前によく確認しておく

・練習についていけない場合、まずお子さんの意思を確認。自信を失っている状況で環境を変えたいと思っている場合は移籍を視野に考える。

今は練習についていくのか大変だけれど「今のチームで頑張っていきたい!」という気持ちがあれば、その気持ちを汲んでチームに留まる。

・選手同士のトラブルの場合、小さなシグナルを見逃さないように、まずは様子をよく見守る。その上で対処法を考えていく。

・親の過剰な期待に苦しんでいるような場合「とにかく頑張れ!」の励ましは逆効果。

・小さなことでも成功体験を積ませ、自信を取り戻せる環境を作ってあげてください。

お子さんの気持ちが前に進んでいける環境を整えてあげることは、親であるあなたが出来ることです。この記事があなたの参考になれば幸いです。