中学野球のスタートの時期といえば春
中学1年生のお子さんを持つご家庭では、「このチームで頑張ろう!」と決め、新しい環境での練習が始まる時期でもあります。
中学野球、とくに硬式のクラブチームは春から秋にかけて大会も多く開催されることから、新しいメンバーと共にチームの運営に関しても早急に整えていかなければいけません。
そこで必要になるのが、各担当を決めることです。
中でも、全体の動きを把握し調整を担い上手く回るように指示を出す父母会長は、チームをまとめる上で重要な役割を果たします。
ですが、その負担を考え「なかなか決まらない」ということも多いのではないでしょうか?
かくいう私も現役の頃2回、経験いたしました。
今回は「少年野球の父母会長に選ばれた!運営のコツとメンタルの保ち方5選」をお話ししたいと思います。
少年野球の父母会長は、何でも自分で抱え込まない
こんなことありませんか?
・人に頼むより自分でやってしまったほうが早い
・人に頼むほどのことでもない
・人に頼んで嫌な顔をされるほうが辛い
私も同じ経験をしましたので、あなたの気持ちわかります。
とくに2回目に役についた時は、以前の経験がありますから、自分でどんどんやってしまいました。
しかしそれは後に失敗だったと反省することになります。
やることがいくつも重なると、いくら段取りを組んでやっていても、だんだん切羽詰まってきます。
時間がないのに出来ていないことにイライラしたり、県外の遠征が連日続くとクタクタになることも経験しました。
これでは本末転倒ですよね。
そんな状況に陥らない為にも、父母会長であるあなたは、やるべきことを一人で抱え込まないようにしてほしいと思います。
責任感から「なんとか自分でこなさないと」と思ってしまいがちですが、それではチームの他のご父兄さんとの関係も築けません。
もちろん、他の方にお任せするには、仕事内容、その為の準備と確認など説明をしなければならないでしょう。
最初はうまくいかないことも当然あります。慣れていないのですから充分想定できますよね。しかし「仕事を振る」ことで、今は大変だと感じていても後々貴重な戦力となってくださいます。
ですので、出来なかったことに腹を立てたり、聞いてきたことに面倒くさそうに答えることなく「これからのチームのため」と思って対応していただきたいと思います。
ルーティーンを仕組み化することで負担軽減を図ろう
ルーティーンで行うことは、誰が行っても大丈夫なように早期にマニュアルを作成しましょう。
ご自身が対応できない時も「これを見れば滞りなく進む」という状況を予め作っておくのです。
とくに遠征時の持ち物に関しては、必要なもの個数を表にまとめ、だれでもチェックできる体制をとることで、現地についてから「しまった…」となることを防げます。
配車についても、誰の車が何人乗りかがわかるシートを作っておくと、出席者を振り分けるのに重宝します。
ルーティーンで行っていくことは、最初の手間であるマニュアル化と説明の機会をきっちりこなすことで、手間だと思うことが負担軽減に役立つことになることを覚えておいてほしいと思います。
少年野球の運営の不安は報告、連絡、相談で解消しよう
対応する人が毎回変わるような案件は、内容の共有は不可欠です。
完了していること、途中になっていること、これから行うことなど、状況を把握し確認することで運営がうまく回るようになります。
こんな状況に陥ってしまうと、万が一父母会長が対応できない時に周囲の父兄が対応に困ってしまいます。
・父母会長一人しかわからない
・父母会長一人しかこなせない
・父母会長一人しか管理されている場所がわからない
内容を共有することで、チームの運営でやるべきことが明確になります。
取り決めを行う段階で、父兄間での交流も生まれます。その中でよりよいアイデアが出ることだってあります。
所属しているチームが、よりよい方向へ向かっていくことを歓迎しない人はいないでしょう。
報告、連絡、相談を行うことで、一人で抱え込んで悩むことから解放されますし、共有することで協力を得ることもできますので、負担の分散を図ることが可能になります。
父母会の意見の相違は改善の好機、柔軟な姿勢が成功の鍵
これまで違うチームで活動を行っていた人が集まるわけですから、意見の相違は必ずと言っていいほどあります。
そこを見て見ぬふりをして放置したり、他の人の意見を聞き入れない姿勢を貫けば、当然父兄間の関係も悪くなってしまいます。
父母会長はチーム全体の状況を見渡し把握することは重要なのですが、自分の考えばかりを押し通そうとすると、反発も出てきます。
統率力は必要なのですが、聞き入れないのとは違います。
ご自身の考えより明らかに効率的な運営を行える方法を他の父兄が提案してくれたのであれば、それは改善の絶好の好機となります。
長年の慣習でおこなっていたことが、本当に今の時代に合っているか見直すことは重要です。
とくに野球離れが叫ばれている原因に、時代にそぐわない運営方法や、本当にここまでやらなければならないのか?と疑問になる内容もあったりしますよね。
父兄間で柔軟な姿勢で対応できることは、意見を出し合い取り入れていくことで、一人一人の負担を減らすことにも繋がります。
父母会長は意見の相違があっても周囲が前向きに参加していくことで起こることですから、ポジティブに捉えていただきたいと思います。
父母会長になったら意識して野球以外の時間を持とう
土日は試合、遠征。
平日は、土日の為の段取り。
職場にいる平日にも、かかってくる野球の電話…
この状況が頻繁に続くと、それが負担になってしまうこともありますよね。
私も同様の経験をしています。
ひっきりなしに来る、野球の確認LINE。
段取りに必要なこともあれば、父母会長でなくても対応できることも。
野球が好き、子どもを応援したいという思いはあったものの、連絡の頻度が高いと平日の業務に支障か出てしまうこともありました。
その時に考えたこと
まずは野球から完全に離れる時間を意図的に作ること。
スマホの電源を完全にオフにし、ショッピングや美容院に行ったり。
野球以外の人との交流も大切にしました。
忙しい中での時間のやりくりは大変なことだと思いますが「自分で野球以外の時間をつくる」ことで、気持ちを新たに取り組むことも出来ました。
まとめ
今回は「少年野球の父母会長に選ばれた!運営のコツとメンタルの保ち方5選」についてお話しいたしました。
・やるべきことを一人で抱え過ぎず「仕事を振る」ことで、後々には貴重な戦力として活動に携わって貰えるようになる。
・ルーティーンは最初の手間を惜しまずマニュアル化することで、父母会長がいない時でも回る体制を整えておく
・運営に関わることは、報告、連絡、相談を重視すると、やるべきことが共有されるので一人一人の負担を軽減することができる。
・周囲から意見が出てくる環境をポジティブに捉え、柔軟な姿勢で対応する
・父母会長は他の父兄より野球に関する連絡が多いことから、意図的に野球に携わらない時間を持つことも必要
父母会長になると、さまざまな場面で対応や調整が増えることから、一人で悩み抱え込んでしまうことも少なくありません。
子どもの野球を通じて繋がった縁。
共に過ごす仲間との交流を楽しみながら、最後は笑って卒団の日を迎えてほしいと思います。