お子さんが本気で「甲子園を目指したい!」と思っていても、その過程ではさまざまなハードルがありますよね。

周囲の声に惑わされず、叶えたい夢に向かっていくために、予め気を付けておいたほうがいいことがあります。

高校へ入学してから3年の夏まで実質2年4か月。

今回は、その限られた時間の中で、お子さんが集中して練習に取り組んでいく為に、親御さんに知っておいてほしいことをお話ししたいと思います。

本気で甲子園を目指すなら、ドリームキラーに近づかない

お子さんが「甲子園に出たい」と本気で思って努力をしているのに「えっ?甲子園?本気で言ってる?甲子園は一部の優れた選手しか出れない。どう考えても無理でしょ」

お子さんの周囲にそんなことを言う人はいませんか?

普段から、お子さんと関わりのある人に、そんなふうに言われたら「俺の夢は無謀な挑戦なのかな?確かにそこまで上手い選手という訳ではないし…」と後ろ向きになってしまう。

あるいは、野球部の中に「お前、本気で甲子園に出れると思ってるの?将来を見据えて現実を見たほうがいいよ」という選手。

一緒に頑張っているはずなのに、どこか冷めた考えを持っているチームメイト。

もし、お子さんの近しいところに上記のように「鼻から無理」と決めつけるような人がいた場合は、さりげなく距離を取るようにしてください。

なぜなら、人は接触回数が増えると、思考の上で何かしらの影響を受けることが考えられます。

「やっぱりそうなのかな?誰もが実現出来る夢ではないから、現実を見据えていないと言われてしまうのもわかる」などと、妙に自分を納得させてしまうことが考えられるからです。

本気で甲子園を目指すなら、指示待ち選手になってはいけない

入部してすぐの頃は、わからないことも多いかもしれませんが、だんだん慣れてくると、今やるべきこと、次にどのような動きをすればいいか、わかってくると思います。

貴重な練習時間を有意義なものにする為には、自分から積極的に行動していかなければなりません。

ここで、息子が高校2年生の夏に行動した事例をお話ししたいと思います。

3年生が夏の予選に敗退し、引退してすぐの頃、既に秋の大会を見据えたスタメン争いが激化していました。

なんとかベンチ入りメンバーに入りたい。

そして一桁の背番号でレギュラーになりたい。

その為に必死で努力していました。

その時、息子は考えます。

「なんとか他の選手との差別化を図ることは出来ないものだろうか?」

そして、誰よりも目立つ為に考えたことは、練習に入る前に準備を行うアップリーダーの役に立候補しました。

アップリーダーは、チーム全員のコンディションを確認したり、チームの士気を上げる声出し要員です。

息子は、チームが大事な場面で最大のパフォーマンスが出来るよう気配りをし、サポートに努めました。

その姿勢が認められ、秋の大会では念願の一桁の背番号を手にすることが出来ました。

このことから言えること「誰よりもチームの為に積極的に行動することは、自らのチャンスも広げることになる!」

お子さんが、チームにとって重要な選手だと思ってもらえる為に、指示待ち選手で終わることのないよう、是非知っておいてほしい事例です。

本気で甲子園を目指すなら、いつまでも失敗を引きずってはいけない

どんなに優れた選手でも、失敗をしない人はいません。

失敗も自らの経験になりますので、失敗から吸収できることはたくさんあります。

では、なぜ失敗してしまった過去の自分をいつまでも悔んでしまうのでしょうか?

負の感情による心の支配


失敗してしまった時、人は落胆してしまいます。

気持ちを切替えようとしても、落ち込んでいる状況から抜け出せない。

それは「また失敗したらどうしよう」という負の感情が心を占めているからです。

再チャレンジする前から、次の失敗について既に考えてしまっているのです。

常に考えている状況になっている状態だと、気持ちを切り替えて前に進むことが難しくなってしまいますよね。

限られた時間の中で最大限の力を発揮していく為に「失敗した過去を引きする感情」は遠ざけなければいけません。

どうすれば、失敗を恐れて負の感情に陥ってしまう自分から抜け出せるのでしょうか?

失敗した自分を認める

チャレンジする過程において、最初から失敗しようと思って挑んでいる選手はいないと思います。

こんな場面を想像してみてください。

「抜ければヒットのあたりを捕球し1塁に送球したけど悪送球になってしまった。結果、ランナーを得点圏に進塁させてしまうことに…」

出してしまったランナーがホームに帰ってきて負けてしまった場合「あの時、俺が悪送球していなければ…」と考えてしまいます。

この状況は、失敗した自分を自分で責めています。

いつまでも攻め続けていては、気持ちを切り替えることが難しくなってしまいます。

次に向かう為には、失敗した自分を責めるのではなく認めることです。

過去の失敗を克服する為には、練習が欠かせません。

戻らない過去に時間を割くより「次どうするか」を考え、克服する為の練習に時間を割くことが必要です。


まとめ

本気で甲子園を目指すことは、誰もが実現できることではない為、さまざまな状況に直面すると思います。

それは、周囲の人や環境であったり、自分自身の心の持ちようであることも。

失敗した自分をいつまでも責め続けても、それは過去の出来事です。

失敗には、成功へ導く為のヒントが多く隠されています。

次に活かす為の機会を得たと前向きに捉えてみてください。

お子さんの頑張りを認め、挑戦する為のバックアップ体制をとる立場である親だからこそ、知っておいてほしい内容になりますので、心にとどめておいていただければと思います。