あなたが描く「甲子園に出場できる選手」とは、どのような選手でしょうか?

「実力をもったごく一部の恵まれた選手」そのように思っているでしょうか?

実際のところは超一流の恵まれた選手ばかりという訳ではありませんよね。

中学時代とくに目立った選手ではなかったあの子が、甲子園の開会式で堂々と行進をしている。彼より実力的に上の選手はいたのに、その選手は甲子園に出場することなく、3年の夏を終えてしまった。

これは運だよ、たまたまだよ。まさかあの子が甲子園出場!

いや、ウチのほうが誰もが知ってる名門に進学したし、実力的には絶対あの子に負けていないのに何故?

それは、いくら実力がある選手でも、本当に実力だけでは甲子園に出場することはできないからです。

では、どのようにすれば甲子園出場の確率を上げることができるのでしょうか?

今回は「甲子園出場の確率を上げる高校の選び方」についてお話ししたいと思います。

甲子園出場の確率の高い高校とのパイプを意識したチーム選び

我が子の夢は「目指せ甲子園!」

だから中学の野球環境は、甲子園に出場している高校とパイプがある硬式のクラブチームにしよう!

お考えの通り、我が子のチャンスを広げるという意味では、中学硬式のクラブチームに所属していると、高校側から声をかけてもらえたり、監督推薦で特待で進学できる可能性もあります。

我が家も例外ではなく、本気で「目指せ甲子園!」でしたので、迷わず硬式のクラブチームに所属しました。

チームを選択する際には、我が子の希望が叶う場所に身を置くこと。

その為に複数のチームの体験入部に参加することはもちろん、過去進学先資料や指導者紹介資料などから高校のパイプを確認しておきましょう。

甲子園出場の確率を上げる為の地区選びは?

あなたのお住まいの県は、甲子園に出場する為に何回勝たなければいけませんか?

高野連に登録している高校の多い県では、当然予選の回数も多くなります。

夏の選手権大会の予選で考えてみると、参加校の多い県は8回勝たないと甲子園に行けません。

一方少ない県は4回勝てば甲子園に出場できます。夏は負けてしまった時点で甲子園出場への夢は絶たれてしまう訳です。

少しでも甲子園に出場できる確率の高い県に行く。いわゆる野球留学です。15歳で親元を離れ寮生活を行うという決断になります。

我が子2人は甲子園出場を果たしましたが、他県への野球留学です。参加校の多い県に住んでおりますので、確率的に考えても甲子園はかなり厳しい道のりになることを考え、寮生活を選択いたしました。

決めるまでに、息子とこんな話をしたことを思い出します。

野球留学について好意的な意見ばかりでなく、否定的な意見もあるということ。

「外人部隊」と揶揄されることがあっても、その高校の選手であることに違いはないのだから、自分が選んだ環境で精一杯努力し続けること。

長男の時は、本当にチームから初めて行く県でしたので、友達もいない、親戚もいない所に飛び込んでいくことになりました。ですが環境って慣れるもんですね。心配をよそに順応の速さにビックリしたほどです。

今となっては、息子も私も第二の故郷といった感じになり、当時のチームメイトの地元のご家庭とは今でも仲良くしています。

私の経験からの結論は、本当にお子さんが強い気持ちをもって「目指せ甲子園!」の夢を叶えたいと思っているのなら、15歳で親元を離れ予選参加校の少ない県で勝負という選択もありだと思います。

変化を恐れず、新しい環境に飛び込む勇気。

夢を夢で終わらせない強い信念をもって取り組むべき場所がたとえ遠くでも、自分が選んだ道ならば、堂々と進んでほしいと願っています。

甲子園出場の確率を上げる為の野球部の部員数は?

部員数の多い学校では、野球部員が120名以上、本当に多い所では150名以上という学校もあります。一方で少数精鋭で入学前にかなり絞って一般入試の生徒は野球部に入部出来ない学校もあります。

予選参加校の少ない県に野球留学したとしても、あまりに野球部員が多い学校の場合は「ベンチ入りすら厳しいんじゃないか?」と考えてしまいますよね。

確かにその懸念はあります。ですが、それを払拭出来る方法もあります。

部員数が多い高校への野球留学を希望する場合

所属チームに高校の関係者が来られた時にスカウトをしてもらう方法です。

もし事前に志望校の監督さんがお見えになるとの情報を得ることが出来たのなら、所属チームの指導者には「志望校である」ことを事前に伝えておきましょう。

練習試合でスタメンで出してくれたり、先発ピッチャーで投げさせてもらえたり、何かしらのアピール出来る環境を整えてくれる可能性があります。

進路選択においては、チャンスは少しでも多いほうがいいのです。あなたのお子さんが本気ならば、それは行動や態度に現れますし指導者もよく見ています。

それで、もし特待の話をいただけたのなら、相思相愛の場合は、お話しもいい形で進むことになるでしょう。その場合は入学後のスタートも他の推薦入学や一般入学とは違い、スタートからよい立ち位置になるということです。

部員数が多くても、その他大勢の部員に埋もれない環境で練習に参加できる可能性も高まります。

部員数がそれほど多くない高校を選ぶという方法

こんな多い部員の中ではベンチ入りすら厳しい、野球留学しても無理なんじゃないの?

そのように考えてしまうことは当然あると思います。

ならば部員数が1学年25名~28名程度のチームを選択するという方法です。部員数はパンフレットで調べたり、HP等でもわかります。先輩がいらっしゃるのなら聞いてみてもいいでしょう。

その中で特待の条件がいい内容で入学できるのなら、お子さんのチャンスは広がります。

人数が多すぎないため、充分に練習出来る環境と早い段階から試合に出るチャンスにも恵まれます。

まとめ

甲子園に出場する確率を上げる高校の選び方には、さまざまな方法があります。今、ご紹介した方法を組み合わせ、実際の進路選択に活かしてみてもよいと思います。

・チームを選択する際には、我が子の希望が叶う場所に身を置き高校とのパイプの有無を確認しておく

・高野連に登録している高校数の少ない県に野球留学をする

・入学後の立ち位置について考え、部員数と特待の条件を加味した高校選択でチャンスを広げる

中学野球をするチームを選択する時点では、お子さんは漠然と「〇〇高校へ行きたい!」と甲子園での活躍を見て答えることも多いと思います。

「テレビで見ている〇〇選手みたいになりたい!」「憧れのあのユニフォームを着て甲子園でプレーしたい!」など、将来の自分を重ね合わせて志望校を言う。

そこで、中学生の我が子に「甲子園に出る為には、綿密な計画と準備が必要」と言ってもピーンとこないのが現実です。

親子で進路について考える時には、お母さんも一緒に情報を得たり学ぶことが重要であり決して人任せにしないということを意識していただきたいと思います。