春から秋にかけては、各地で大会が行われ、試合で実践を経験する機会も多くなります。
意気込んで試合に臨むものの、実際に試合が始まると、練習の時に出来ていることが出来なくなってしまう。
普段ミスしないような所でミスが出てしまう。一度ミスをしてしまうと、気持ちを落ち着かせることが難しくなり、あっという間に点差が開いてしまった…
「我が子は、どうもメンタルが弱い…」
「なぜ、いざという時に力が発揮できないんだろう」
「一生懸命練習しているのに、結果に結びつかないのでますます落ち込んでしまう」
こんな時に親として、どのようにサポートしたらいいか悩みますよね。
実は、我が子も同じような悩みを抱えておりました。
「折角試合で起用してもらっているのに、なんで打てない?なんでソコでエラーする?」
口には出さないまでも、はがゆい思いで試合を見ていたこと何度もありました。
今回は「少年野球の親必見!メンタルが弱い子供への接し方3選」について、悩みながらも我が子を支え、応援し続けた経験をもとにお話ししたいと思います。
我が子だけではない!少年野球でメンタルが弱い選手は普通にいる
試合で狙った通りの投球が出来て、三振の山を築く投手。
チームが得点したい場面で必ず打つ選手。
あなたの周りを見渡して、何人そのような選手がおりますか?
おそらくいつも良い結果を残し続ける選手は、殆どいないと思います。
ましてや大事な場面となると、緊張せずに普段とおりの結果を出そうとしても、どこかで「失敗したらどうしよう…」というプレッシャーの中で挑まなければいけませんから、尚更ハードルが上がります。
しかし、考えてみてください。
そんな不安な気持ちを抱えている選手のほうが圧倒的に多いのです。
よく試合中の声掛けで「ピッチャー楽に」という言葉を聞きますが、何の緊張も感じず楽な気持ちで投げることって難しいですよね。
親が「ウチの子、メンタル弱いから」と思っているということは、周囲の親も、我が子のことを同じように思っている人は複数います。
ですので、お子さんが試合で結果が出ていないのは、メンタルが弱いからという目線で我が子を見ないでほしいのです。
特別なこととして捉えない。むしろ普通にあることなんだという意識で見守っていくことが大切です。
少年野球でメンタルが弱い子供には、ポジティブな言葉を習慣化にしよう
「自分はダメなんだ、何をやっても上手くいかない」
「また怒られたらどうしよう…」などと
常に、ネガティブ気持ちに支配された状態が続くと「挑戦する勇気」が持てなくなってしまいます。
実は、親が「我が子のメンタルが弱い」と感じる状況を作り出しているのは、周囲の大人の接し方による所も大きいのです。
親だけでなく普段から子どもと関わりを持っている大人、野球の場合では、指導者の接し方も含まれます。
常に怒られてばかり、褒められることが殆どないと、子どもの自己肯定感が養われていかなくなってしまいます。
一打逆転の場面で代打で出場、その時息子は!
私も悩んだ時期がありました。
我が子が中学生の頃の話です。試合で2アウト満塁の場面で代打で起用されました。
この時点で1点差で負けていましたから、一打逆転の大事な場面です。
その時の我が子のチームでの立ち位置は、常に試合に出ているような選手ではありませんでした。
出たり出なかったり、スタメン確実の選手ではなかったですから「ここぞ」という場面で、結果を残してポジション争いで頭角を現したい所だったんです。
そんな状況の中、チャンスを与えられた!
「なんとか打ちたい!」という気持ちは当然あります。
2ストライクに追い込まれてからも、球をカットして粘り続けます。
しかし、最後はストレートの球を見逃し三振…
その時の瞬間は忘れもしません。
周囲みんなが敵に見えました。
味方のチームであっても、指導者をはじめ選手、父兄までも敵チームに思えてしまうほどでしたから。
息子も相当落ち込みましたよ。
「監督の期待に応えられなかった」
「レギュラー遠のいた」
「このままでは、希望する〇〇高校に行けない」
さまざまな思いが交錯し、辛かったと思います。
「親として、今、我が子に出来ることは何だろう?」と私も相当悩みました。
失意から脱出する為に、まず取り組んだこと
悩んでいても前に進まない。そこでまず取り組んだこと。
まずは、自信を取り戻す!
息子に対して、ポジティブな言葉で接するように心がけました。
子どもが自信を持つ時の場面を想像してみてください。
ほめられたら嬉しくなりませんか?
野球に関してだけでなく、学習面や家庭でのお手伝いでも、どんなに小さなことでも褒めて、「ありがとう」と言うようにしました。
自信をなくしている状況で、更に追い打ちをかけ、心の拠り所がなくなってしまうのを避ける為に、自分はどんな時も「我が子の応援団」でいようと心に決めて接しました。
メンタルが弱いと思わせないことが自信へとつながる
「ウチの子、メンタル弱いから」
チームの親同士のなにげない会話の中で、こんなやり取りをしてしまってはいませんか?
親自らが、そのような言葉を発するということは、常に「我が子はメンタルが弱い」と思っているからですよね。
メンタルが弱いアピールを周囲にした所で、お子さんにとってプラスになるでしょうか?
なりませんよね。むしろ、周囲にも「メンタルが弱い選手」という印象を植え付けてしまいます。
周囲に広まるということは、当然本人の耳にも入ってきます。
すると、自分でも「メンタル弱いんだ」と思ってしまうことに繋がりかねません。
ネガティブな感情を、親だけでなく、周囲からも本人に抱かせてしまうのです。
メンタルが弱いと思わせない環境は、作り出すことが出来ます。
それは周囲の人が「メンタルが弱い」と言わないことです。
言葉に出さないことで、本人の潜在意識の中で印象づけられることは避けられます。
逆に「出来るよ!」「頑張ってるね!」と前向きな言葉を言ってあげてください。
その時点で結果が出ていなくても、取り組んでいることを肯定されると嬉しいですよね。
その「嬉しい気持ち」がやる気をおこさせ、自信に繋がっていくのです。
ネガティブなことを言われ続ける中で、モチベーションを保って頑張っていくことは、並大抵では出来ません。
親や周囲の大人の思い込みで選手を潰さない為にも「メンタルが弱い」と決めつけてしまうような発言は慎みたいものです。
まとめ
練習や試合で思うような結果が出ていない我が子に「メンタルが弱いから」と言い放つことは、本人の意識の中に「自分はメンタルが弱い」という感情を抱かせてしまいます。
その感情が、心に占める割合が高くなると「どうせまた出来ない」と思い込んでしまい、ますます悪循環になってしまいます。
これは、親だけが注意すべき問題ではなく、周囲の大人による所も多々あります。
挑戦していく中で、失敗することは当然ありますし、挑戦し続けている人は、相当失敗もしていることでしょう。
悔しい思いをしても、挑戦し続けていくことで、過去の失敗を乗り越えようとしているのですから、その取り組みは誇るべきものですよね!
頑張りを認め、努力していける環境を守る!
「メンタルが弱いと思わせない」ことが、取り組みを応援していくことに繋がります。